近年、SUVブームで人気が出ているマツダのCX-5。
車両価格に対して燃費・車内の広さ・走行性・デザインの格好良さのバランスが優れており、マツダでも人気の車種です。
SUVなので中が意外に狭いと思いきや、ちゃんと車中泊に対応できるということが分かりました。
この記事では、
- CX-5の車中泊に向いている点
- CX-5の実際の車中泊スペースの広さ
- CX-5で車中泊する際のシートアレンジと注意点
について、実際にアクアの車内を見てきた著者がまとめています。
CX-5への買い替えを検討している方、CX-5で車中泊をしてみたい方の参考になること間違いナシです。ぜひ一読してみてください。
CX-5のここが車中泊向き
人気のディーゼルモデルは燃費がいい
ディーゼル車とは、レギュラーガソリンではなく軽油で走る車ですが、軽油はガソリンより安く給油できます。
その軽油で走った際、充分なエンジン性能を出しつつ、高速走行時に20km/lに近い燃費が出るのがCX-5の特徴です。
ちなみに車両価格は、ガソリンモデルがおよそ240万円、ディーゼルモデルはおよそ280万円となっています。
CX-3 CX7と違って荷物が多く積める
もっとも最近発売されたCX-5は、ラゲッジルームの容量も一番大きくなっています。CX-3が350L、CX-7が455L、それに比べてCX-5は500Lとなっています。
リアシートを倒してラゲッジルームを広げられるようになっており、車中泊の際の荷物を多く納めておくのにぴったりとなっています。しかも、1620Lという大容量です。例えると、単純計算で市販の牛乳パック1000本に相当する容量です。
ラゲッジフロア下には、10Lのサブトランクボックスがあります。車中泊の際のアイテムを入れておけます。
車内スペースである荷室長や荷室幅にも違いがあります。限界まで広げた場合、もっともスペースが広いのはCX-5となります。
CX-5の車中泊スペース
実際に車中泊をする際のスペースと活用方法を見ていきましょう。
公式での室内スペースは、室内長183cm、横幅最大136cm、室内高95cmとなっています。
実際に写真を撮ってきたところ、実際に使える広さはこのような感じでした。
・室内長 170cm……公式の室内長183cmとの違いは前席の前後差です。限界までシートをスライドさせれば、183cmのスペースができると思われます。その場合、リアシートの間に10cmほどの隙間ができるでしょう。180cmあれば、大の大人でも足を伸ばし切ることができます。
・横幅 135cm……ほぼ誤差なし。ただし、リア側の狭い部分は96cmほどになります。少々出っ張りが気になりますが、大人二人であれば充分横になれるスペースです。
・室内高 80〜95cm……公式の82cmとの誤差は、リアシートを倒した際に残る傾斜です。体重を掛ければ、多少傾斜はなくなりますが大人がギリギリ背を伸ばして座れる80cmほどの高さになると思われます。小さな子どもを立たせたり着替えさせられるだけのスペースはあります。
実際のところ、公式の公表とほぼ変わらないスペースでした。わずかな違いは、シートの前後や最大の長さによる誤差の範囲内です。公式のデータは非常に参考になるので、マットレス選びやDIYを行う際に参考にしてみてください。
CX-5のシートアレンジ
実際にシートアレンジをしてみたところ、完全ではありませんが、フラットになるのが分かりました。
CX-5の特徴として、リアシートが左・中央・右と独立しています。一人用や二人用に合わせてそれぞれ倒せます。一人で寝るときには使い勝手が良い造りですね。
リアシート裏面に傾斜と段差ができますが、それを除けば、フラットに近いスペースができあがります。シートもゴツゴツとした感覚はなく、しっかり体を受け止めてくれるような布張りになっています。
また、こういった四駆自動車によくあるメリットとして、リアシートの上部に背もたれを倒すためのレバーが付いています。おかげで、ラゲッジルーム側からでもシートを倒したり、広さを変えたりできます。多くの荷物を一度に積みこむ時など便利ですね。
車内にゆとりがあり、リヤシートを倒しても前席には干渉しない作りになっています。実際に寝る際、足先まで思いっきり伸ばせるのはありがたいですね。
CX-5で車中泊をする際の注意点
口コミを調べてみたところ、リアシートで寝転がった際、天井の低さが気になるという意見がありました。
とはいえ、室内高 95cmは、セダンや軽自動車に比べると申し分ない高さです。軽自動車のなかでも室内高があるタントに近い高さです。そのため、車中泊のクルマとして横になるのであれば、利用に問題ない高さだと言えます。
ただ、一点注意すべき点があります。
助手席に重い物を置いてしまった際、センサーが反応してシートベルトを締めるようにアラームが鳴るときがあります。物を置きっぱなしにしないように気をつけましょう。
CX-5で快適に寝るための方法
四駆自動車であり車高が高いため、プライバシーや遮光対策を考えて窓対策を行うべきです。道の駅やサービスエリアなど、他の人がいる駐車場では、窓対策は必須と言えます。
CX-5は、他の車種と比べてリアサイドのガラスが一部小さいため、シェードなどを設置するのも比較的ラクだと言えます。
他の車種でも使われるように、フロントガラスはサンシェードかマルチシェード、サイドはカーテンを使います。リアもフロント同じようにシェードを使うといいでしょう。
シートの傾斜・段差・隙間と対処方法
先に書いたとおり、CX-5はリアシートを倒しきっても完全なフルフラットにはなりません。ほぼフラットといったところです。
写真のとおり、リアシートに傾斜、ラゲッジスペースとの間に段差、前席との間に隙間ができます。
①リアシートの傾斜
高低差10cmほどの傾斜です。体重を掛ければゆっくり沈み込むようになっています。次の②で行うように足元になるラゲッジルームの高さを調整するか、クッション性があるマットレスや毛布を敷き詰めれば、さほど気にならないでしょう。
ただし、神経質で完全なフラットを求める方は、ベニヤ板などを通したり足元に板を敷いて水平にしましょう。リア側が高くなるように場所を選んで駐車する方法もあります。こちらの記事でも書いているので参考にしてみてください。
②ラゲッジルームとの段差(約5cm)
(引用元:CX-5で快適車中泊! – 露天風呂マニアの温泉探索記 )
ラゲッジルームの段差を埋める際は、こうしたウレタンマットを重ねる方法があります。
厚みのあるマットや板であれば構わないので、こうして段差を埋めれば前から後ろまでフラットになります。
③助手席シートバックとリアシートの間の隙間
前席をスライドさせた際、前席とリアシートとの間に10cm〜13cmほどの隙間ができます。
大きな段差があるわけではないので、枕代わりに毛布などを詰め込んでみてもいいでしょう。
CX-5の車中泊マットレスについて
一人で車中泊をする場合
持ち運びカンタン、様々な用途に使いまわせるサーマレスト
一人用で便利なのが、この8000円ほど。サーマレスト(レギュラータイプ)です。
アウトドア全般で利用できるようにクッション性が高められており、岩場や小石のうえで敷いても多少のゴツゴツは気になりません。片側にアルミ蒸着が施されており、断熱性や摩耗への耐性もバッチリです。普通の銀マットとはまったく違います。
重量は、Zライトの名前通り、レギュラーで490g。100円前後のペットボトル三個分ほどです。軽いのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、他のマットレスは1kgを越えるものが多いです。他のマットに比べて半分以下の重さということになります。
さらに折りたたみ式で簡単に展開&収納できるので、他のマットレスに比べて車内で保管しやすいです。
デメリットとして、他の銀マットに比べると価格が高めです。同じ価格帯で低価格の車中泊用マットが買えてしまいます。
ただ、レジャーやキャンプなど、お子さんがいると役立つ場面が多いです。DIYや加工が面倒くさい、すぐに使いたいという方にもってこいです。
二人で車中泊をする場合
とにかく安いニトリの折りたたみマット
こちらのニトリの厚さ3cmの6つ折りマットレスは、3000円という安さで手に入ります。
折りたたみできるので、二人用としてラゲッジフロアに敷き詰めることができます(例:幅100cm×奥行165cm(5/6)×厚さ3cm)。
これ一枚でまかなえるのはとても便利です。
CX-5であれば、折りたたんで段差を埋めるのにも使えます。
非常にリーズナブルなマットで、ホンダのN-BOXのカタログでも推奨されています。
デメリットとして、他の汎用マットレスに比べると少し薄いので、断熱性とクッション性が低いです。
もっと分厚い方が……という方は、先ほど紹介した厚さ8cmのマットレスを参考にしてください。
ただ、折りたたんだ状態では少々かさばります。とはいえ、CX-5はラゲッジルームが広く作られているので、上手く収納できそうです。
しかし、3000円というずば抜けた安さとニトリで買える手軽さが魅力です。とにかくコストを安く抑えたい方は必見です。
CX-5での車中泊まとめ
■大容量のラゲッジルーム……1620Lという大容量。サブトランクボックスもあり、車中泊のアイテムを収納できる。
■車中泊に充分なスペース……大人も足を伸ばせる室内長 180cm、小さな子どもでも立てる室内高 95cm。
■段差を埋めればすぐ寝られる……ラゲッジルームとの段差(約5cm)を埋めればすぐにフラットな状態にでき、横になれる。
調べてみた結果、意外なほど車内が広々としており、車中泊でもバッチリ活躍してくれるSUVだと分かりました。
快適な旅行の相棒として、ぜひCX-5を検討してみてはいかがでしょうか。
こちら↓で各メーカーの中古車の下取り価格・買取相場をまとめています。
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