ネットで検索すると、車の買取店にまとめて査定を依頼できるサイトがいくつも見つかります。
どれも同じに見えますが、申し込み方や連絡方法、買取店の登録数や連絡方法などサイトによって違いがあります。
色々あって悩む人も多いと思うので、今回は著者が実際に一括査定に申し込んだ結果、どこが一番使いやすかったのかをご紹介します。
実際に申し込むときに重視したのは以下の4点です。
- 買取店が選べること ← 手に負えないほど一斉に連絡が来ないようにしたい。
- 査定を頼める買取店の数 ← 大手だけでは査定額が不安、中小業者にも査定して欲しい。
- 申し込みがカンタン ← 忙しいのでシンプルで分かりやすいところが良い。
- 買取店との連絡がラク ← 電話が煩わしいのでメールで連絡が取りたい。
使ってみたのは、一括査定サイトの中でも認知度が高くて利用者が多い3つのサイトです。
それぞれ分かりやすい特徴やメリットがあるので、これを読んで、あなたにぴったりな一括査定サイトを見つけてみてください。
車一括査定サイトを使うメリット
車を高く売るためには、購入するときに相見積もりを取るのと同じように複数のお店から査定を取る必要があります。
一括査定サイトを使えば、いくつもお店を回らなくても、サイトで車の情報を一度入力するだけで複数の買取店に査定を依頼できます。
このように一括査定の一番分かりやすいメリットは時間が大幅に短縮できることです。
車の買取店には、ガリバーやビッグモーターといった大手から地域密着型の中小買取店、ミニバンや輸入車などの専門業者など様々なお店があります。
一括でまとめて査定を依頼すれば、1社ずつ電話したり、お店に行ったりする手間が省けます。
一般的に3〜4社の買取店に査定を頼む人が多い
査定を依頼しようと考えたとき、近隣でいくつかの買取業者が思い当たると思います。
そうした買取店のなかで一番高く買い取ってくれそうな本命の業者+2〜3社を選んで査定結果を比べれば、高く売れる可能性が上がります。
1社あたりの連絡から査定までが1時間程度なので、休日の昼間を使って3〜4時間で査定するとちょうど良いです。もし5社以上申し込んで高く売りたいという方は交渉が大変なので覚悟しておきましょう。
電話かメールで査定相場を聞いておくとスムーズ
査定の交渉を有利かつスムーズに進めるには、買取業者から連絡を受けたときに概算相場を訊いておくと便利です。
「この買取店だったら高く買い取ってくれそう」という本命のお店から買取相場を聞いておけば、その金額を交渉に使えます。
イメージとしてはオークションそのものです。査定額を競わせることで高値を引き出すといった感じです。
査定は、大手と中小業者のどちらが良い?
一番気になるのは、どちらに査定を頼めば高く売れるかですよね。
基本的には、中小業者は査定額が高い、大手業者は査定から売却までの対応がスムーズという特徴があります。
大手業者は、オペーレーターから営業マンまで専門の担当スタッフがいるので、査定から売却までの対応が丁寧です。テレビでよく見かけるように、多くの宣伝費を掛けています。
中小業者は、ひとりの営業マンが電話対応から査定まですべてを担当することが多く、大手との対応と差があります。大手と違って宣伝費や人件費にコストを割いていないので、そのぶん金額を上乗せして高く買い取れます。
ただし、大手の方が高く買い取る場合もあります。大手は全国に買取店があるので、その販路や販売実績のデータを活かして限界まで高く買い取れるときがあるからです。
営業マンの人柄にも左右されるので、業者選びの前に買取店の噂や口コミに調べておいた方が良いでしょう。
それでは人気の一括査定サイト3つを比較していきます。
1位:ズバット車査定
今回一番使いやすかったのは、ズバット車査定です。東京証券取引所に上場している株式会社ウェブクルーが運営するサイトです。
ズバットという言葉で有名で、自動車保険や生命保険、引越し業者の相見積もりサイトも運営している老舗サイトのような存在です。
ズバット車査定の良かったところは、車の情報の入力がカンタン、そして査定業者を選べるというバランスの良さです。
他の一括査定は10個以上の入力項目がありますが、ズバット査定の入力項目はたった4個だけ。サイトの説明通り1分以内で入力が終わりました。
入力する車の情報は、メーカー、車種名、年式、走行距離の4つのみ。わざわざ車検証を用意しなくて済みました。
次に、このように査定を依頼できる買取業者が表示されます。
地域によって表示される業者は変わりますが、大手から中小業者まで様々な近隣のお店が出てきます。
あとは、この中から業者を選択するだけ。連絡や交渉が面倒なら2〜3社に絞り込めます。
申し込んだあとですぐに概算の買取相場が分かる
4つの情報を入力して業者を選ぶだけで、現在の買取相場まで教えてくれます。
この買取相場は、このあと買取業者が伝えてきた査定金額が妥当かどうかを知る参考になります。
さらに車の売却に必要な書類チェックシートがダウンロードができます。初めて車を売るという人にとって転ばぬ先の杖のような内容でした。
買取相場を把握したうえで、電話を掛けてきた買取業者から大体の査定金額を聞き出し、期待できそうな業者だけ出張査定の約束を取り付けます。
3件の出張査定を日取りを決めるのに掛かった時間は、申込みで1分、電話で出張査定の日取りを決めるのに1社7〜8分、トータルで25分ほど。
思っていたより遥かにラクに終わったので拍子抜けしました。
この後は、業者それぞれの査定額を比べて「もっと高値が出せますか?」と確認して、高く買い取ってくれそうなところに出張査定に来てもらいました。
地域によっては買取店が露骨にライバル店扱いしているときがあって、しっかりと競り合ってくれます。
著者の場合は、カーセブンとロイヤルさんがはっきりと「ガリバーはいくら出しました?」と聞いてきたので金額を伝えたら、すぐに10万円も高くなりました。これがもっと良い車だったら15万円以上は違っていたでしょうね。
2位:カーセンサー
次に紹介するのは、リクルートが運営するカーセンサーです。中古車情報がまとめられた雑誌を読んだことがある人も多いはず。
先ほどのズバット車査定と同じく、カーセンサーも相手にする業者を絞り込めます。
一番の魅力は、査定の申込時に備考欄に「メール連絡希望」と入力すればメールで連絡が取れることです。電話でも大丈夫という人なら、時間帯を指定することもできます。
ズバット車査定が空き時間で業者との連絡を終わらせるタイプなら、カーセンサーは申込みだけ済ませてあとで連絡を取るタイプです。
情報入力が15項目あってちょっと多いですが、そのぶん現車の状態が詳しく業者に伝えられます。愛車にこだわりがあり、なんとしても高値で売りたい人に向いています。
カーセンサーを選ぶ一番のメリットは、一括査定のデメリットである一斉の電話を防げるようになる点です。
著者は、ズバット車査定に載っていない買取業者に査定を頼むために、カーセンサーを通してメール連絡希望で申し込みました。
ズバット車査定とカーセンサーの両方を使うのは、まったくもって問題ありませんでした。買取業者の数が少ない、気になる業者がいないという方は試してみる価値がありますよ。
3位:かんたん車査定ガイド
運営は株式会社エイチームという会社です。あまり聞かない名かもしれませんが、東証マザーズに上場している優良企業です。
上位2つのサイトと比べて大きく違うのは、JADRI(日本自動車流通研究会)の審査を通った49社のみが加盟している点です。
JADRIには、設立5年以上の法人かつ一定の買取実績を開示できる業者しか加盟できません。
買取業者の査定実績や対応の良さが審査によって保証されているので、安心して査定交渉に挑みたいという方に向いています。
申込みは、とにかくシンプルです。必要な項目は4つだけなので1分以内で入力できました。
ズバット車査定と同じく、申込み後すぐに概算価格が分かります。
ただし、かんたん車査定ガイドでは加盟店が選ばれている代わりに買取業者を選ぶことができません。
3〜4社のみという絞り込みができず、最大10社近い業者から連絡がくる恐れがあるので注意が必要です。
「優良企業だけと交渉したい」「3〜4社以上の業者を競わせたい」という売却交渉に前向きな方に向いています。
【まとめ】一括査定に申し込む前に注意すべきこと
著者の場合は、まず申し込みがカンタンで買取業者が絞り込めるズバット車査定を選び、2〜3社に査定を申し込みました。
営業電話の対応が苦手ではなかったのでズバット車査定を選びましたが、メールで連絡したかったらカーセンサーを選んでいたと思います。
買取業者を選べるサイトはズバット車査定とカーセンサーの2つだけなので、他の一括査定には強く惹かれませんでした。実際、特徴を比べても先に挙げた要素を除けば大きな違いはありませんからね。
ネットから一括査定を申し込むときの注意点としては、業者を絞り込んで連絡だけで疲弊しないようにすることが大切です。
対策としては、
- 沢山の業者に依頼しないこと(3~4社がおすすめ)
- 出張査定では、複数の業者を同日同時刻に集めること
- 買取業者が少ないときは、他の一括査定サイトで申し込むこと
この3点が重要だと感じました。
買取業者を選んで絞り込めば、連絡やキャンセルの手間が減ります。
さらに、同日同時刻に業者を集めて一斉に査定させれば、1件ずつ交渉する手間が省けるし、査定金額を競わせられます。
何も考えずに一括査定に申し込むのではなく、注意点を踏まえて一括査定を活用すれば後悔しないーーというのが実際にやってみた感想です。
あなたが車を売るうえでの賢い選択の手助けになれば幸いです。