車を売る、という経験は人生でそう何度もない経験です。
よほどの車好きでないかぎり、「私、何回も売ったことがある」というベテラン?さんはめったにいないでしょう。
この記事では、そんなベテランではない方のために、必要なすべての書類の見本と紛失したときの対応をまとめています。
「この書類で合ってるの?」
「書類をなくしてるかも……」
「書類の準備が間に合うか心配」といった不安を解決し、はじめての車売却でも完ぺきな準備ができます。
ちょっとした手間で準備が進められるので、ぜひお手元に車検証ケースを置いて一読してみてください。それではいきましょう。
車の売却日までに用意する書類
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車納税証明書 ※軽自動車の場合は軽自動車納税証明書
- 自動車保険証(自賠責保険証)
- 自動車リサイクル券の預託証明書
4つすべて揃っている方は、次に車の売却日までに役所で用意する書類をチェックしましょう。
4つの書類は車検証ケースにまとめて助手席のグローボックスに入れているという方が多いでしょう。
それぞれの書類の見本、破損や紛失している場合の再発行方法を説明していきます。
1.自動車検査証(車検証)
(引用元:自動車検査証 – Wikipedia)
いわゆる車検証。修理や点検、契約や売却時に必ずといっていいほど参照する書類です。
車検切れの車であっても売却の際には車検証が必要となります。
もし破損や紛失をした場合は、各地の運輸支局か検査登録事務所で手続きをします。忙しい方は代行業者に依頼する方法もあります。
各地域の運輸支局の営業時間等はこちらで確認できます。
自分で再発行するときは?
- 本人確認書類
運転免許証や健康保険証など。 - 印鑑
認め印で大丈夫です。 - 理由書
盗難や紛失をした場所や状況について書く。国土交通省のホームページで印刷可能です。 - 車検証
破損したものが残っている場合は返納する必要があります。
これらを揃えて、運輸局の窓口で再交付申請書に記入し、申請手数料300円を支払えば再交付されます。
お店や代行業者に依頼するときは?
- (使用者でなければ)使用者の委任状
委任状の印刷や書き方はこちらで確認できます。 - 車検証
破損したものが残っている場合は返納する必要があります。 - 理由書
盗難や紛失をした場所や状況について書く。国土交通省のホームページで印刷可能です。
これらを揃えて、申請手数料300円を支払えば再交付されます。
代行業者に依頼する場合は、車検証代行サービスの手数料4000~5000円が別途掛かります。
2.自動車納税証明書
(引用元:自動車税納税証明書(継続検査用) | 車検と自動車の各種手続き)
自動車税は毎年4月1日に納付通知書が来ます。1年分を前払いで支払うものです。
証明書は、自動車税を納めたときに控えとして受け取る小さな紙のことです。
※著者は間違えてレシートと一緒に捨てそうになったことがあります……
証明書は、滞納していない、領収書日付が押されている、有効期限内という3つの条件を満たしたものが有効となります。
もし紛失や破損している場合は再発行が必要となります。その場ですぐに発行できるので、他に必要な書類と合わせて用意すると良いでしょう。
普通車の場合の再発行は?
- 本人確認書類(運転免許証や健康保険証)
- 印鑑
- 車検証(コピーでもOK)
これらを揃えれば、各都道府県の自動車税事務所か陸運支局内の税事務所で再発行できます。
陸運支局では、専用端末に車の登録ナンバーを入力するだけで再発行できるのでスムーズに終わります。
軽自動車の場合の再発行は?
- 本人確認書類(運転免許証や健康保険証)
- 印鑑
- 車検証(コピーでもOK)
これらを揃えて全国の市町村役場の税務課に行けば、窓口で再発行できます。
再発行の手数料は無料です。
納付通知書に記載されている納付期限(多くの場合は5月31日)以内であれば、すぐに支払いましょう。
もし納付期限を過ぎて滞納状態になっている場合は、税事務所に問い合わせましょう。
自治体により納付期限後の支払場所などには違いがあるので、まず税事務所に確認するのが先決です。
3.自動車保険証(自賠責保険証)
(引用元:自動車損害賠償責任保険証明書 | 車検と自動車の各種手続き)
自賠責保険は強制保険の一種で、車検の有効期間と重なる期間で加入するように義務付けられています。
そのため、車検期限内に売却する場合は自賠責保険証は必要ですが、もし車検切れで売却するときは保険証は必要ありません。
ただし、保険の期限を過ぎている場合は公道を走ることができないため、もう一度自賠責保険に入るか、レッカー車を依頼する必要があります。
実は、自賠責保険は一ヶ月単位で加入することもできるので、保険会社に連絡してみましょう。
ちなみに保険費用やレッカー車の費用を払いたくない人は、店まで行かずに出張査定を行い、買取店に運搬方法を相談するという方法があります。
再発行のときは、保険代理店または保険会社に連絡してください。
もし保険会社を忘れてしまった場合は、新車ならディーラー、中古車なら車検を行った整備工場に確認します。
そのときに自賠責の名義と車検時加入の自賠責の登録番号を教えてもらい、保険会社に問い合わせます。
再発行は1週間〜最長1ヶ月掛かります。できるかぎり早く問い合わせて再発行の時間を確かめておきましょう。
4.自動車リサイクル券
(引用元:リサイクル券 | 自動車の廃車手続き)
車の所有者がリサイクル料金を支払った際に証明として発行される券です。
売却の際、車両価値金額+リサイクル料金相当額を受取るために必要です。その後、このリサイクル券は料金を負担する次の所有者へと渡されます。
多くの場合、車検証や自賠責保険証と共に車検証ケースに入っているでしょう。
リサイクル券の預託証明書をプリントする必要があります。
こちらの「リサイクル料金検索」で必要事項を入力して検索、【自動車リサイクル料金の預託状況】を印刷すれば完了です。
車の売却日までに役所で用意する書類
名義人の印鑑登録証明書
(引用元:米子市ホームページ)
※軽自動車の場合は必要ありません。
印鑑が実印であることを証明する書類です。
印鑑登録証(カード)を持っていけば、市町村の役所でおよそ100〜300円ほどで発行できます。
発行には印鑑登録証(カード)が必須です。
もし持っていない場合は、登録し直す印鑑と本人確認書類があれば即日交付から証明書の発行まで可能です。
住民票の写し(車検証と印鑑証明書の住所が異なる場合)
(引用元:住民票の写し(原本)|ジャパンネット銀行)
引っ越しで、もし車検証と印鑑登録証明書の住所が違うときは、住所が変更されたことが分かる住民票が必要です。
ただし、実際に売却手続きに差し障りがあるかどうかは相手方次第なので、まず売却先に確認するのが良いでしょう。
必要であれば、こちらは印鑑登録証明書と同じく市町村の役所で300円ほどで発行できます。
売却の当日 受け渡しのときに必要なもの
売却日までに必要な書類が揃ったら、あとは【印鑑・振込口座の情報】を持って売却先の店舗へ向かいましょう。
印鑑(実印・認印)
普通自動車の場合、実印が必要となります。実印は市町村の役場で登録した印鑑です。
軽自動車の場合は、シャチハタ以外の認め印を用意します。
買取金の振込先口座の情報
売却した際の買取金額の振込先を指定するため、金融機関名と口座番号を伝える必要があります。
金融機関名・支店名・口座番号・口座の名義の4点があれば大丈夫です。
通帳を持参する必要はないので、紙にメモするか、スマホにメモして相手方に書き控えてもらいましょう。
振込先の口座として指定できるのは本人名義の銀行口座のみです。家族名義の口座にする場合は事前に相手方に確認した方が良いでしょう。
委任状と譲渡証明書(店舗でもらう)
(引用元:車検と車の手続き案内センター)
委任状は、車の名義変更手続きを買取店に任せるための形式的な書類です。
譲渡証明書は、車の譲渡を証明する書類です。
どちらも売却先となるディーラーや買取店が無料で用意してくれるので、その場で記入すれば手間が省けます。
軽自動車の場合は、自動車税の還付がないので、代わりにお店が用意してくれる「自動車検査証記入申請書」に記入するだけで構いません。
車の売却・車の下取りに必要な書類まとめ
普通車の場合
- 自動車車検証(車検証)
- 自動車納税証明書
- 自賠責保険証
- 自動車リサイクル券の証明書
- 名義人の印鑑登録証明書
- 住民票の写し(車検証と印鑑証明書の住所が異なる場合)
- 印鑑(実印)
- 買取金の振込先メモ
- 委任状・譲渡証明書(売却先で用意されています)
軽自動車の場合
- 自動車車検証(車検証)
- 軽自動車納税証明書
- 自賠責保険証
- 印鑑(シャチハタ以外の認め印)
- 買取金の振込先メモ
- 委任状・譲渡証明書(売却先で用意されています)
以上が、車の売却や下取りに必要な書類となります。
売却日までだと陸運支局や自宅で用意する書類と役所に行って用意する書類で分かれているので、それぞれスムーズに準備するための時間を確保しておきましょう。
慣れないことには不安がつきものですが、このとおりに準備すれば何の問題もありません。
備えあれば憂いなし。どんどん準備を済ませて、余裕のある1日を過ごしましょう!